患者さまより「入れ歯を入れることで、味が分かりづらくなった」とご相談頂くことがあります。入れ歯は失った歯の機能を補うためのものであり、入れ歯を入れることで味が分かりづらくなるなんてことが、実際あるのでしょうか。そこで今回は、入れ歯を入れることで味が分かりづらくなるのか、詳しくご紹介して参りましょう。
▼味覚はどこで感じるの?
味覚はどこで感じるものなのか、ご存知でしょうか。人間には五つの感覚である視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚が備わっており、それらを五感と総称されています。
味覚は口の中の「舌の表面」と「軟口蓋」、「咽頭」などに備わり、食べ物の甘味、辛味、塩味、苦味、酸味、うま味を感じ取ります。
▼なぜ入れ歯をすると分かりづらくなるの?
上顎の総入れ歯は、口蓋に吸着させて入れ歯を口の中に維持させます。この時、硬口蓋の奥に位置する軟口蓋の前方も入れ歯で覆われるために、入れ歯を入れた際に味覚が分かりづらくなってしまう傾向にあります。
▼味覚を感じやすくするためには?
味覚が分かりづらくなる理由の1つに軟口蓋が入れ歯に覆われることだとお伝えしましたが、入れ歯は口蓋と吸着させることで、初めて口の中で維持できるために、軟口蓋に接する面を削ることはできませんが、口の中には舌の表面や咽頭などでも味覚を感じられるために、徐々に味覚に関する違和感も少なくなるでしょう
また、お口の中が乾燥しがちになると、味覚を感じにくくなるために、乾燥しないようにこまめに水分をとり、口を動かして唾液の分泌を促しましょう。
以上、今回は入れ歯を入れると、味覚が分かりにくくなるのか、詳しくご紹介して参りました。入れ歯が馴染むまでにはお口の中の些細な違和感も敏感になり、味覚も分かりづらくなる傾向にありますが、慣れるまで様子をみましょう。
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